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Surah Al-Hajj ( The Pilgrimage ) - Aya count 78
يَا أَيُّهَا النَّاسُ اتَّقُوا رَبَّكُمْ ۚ إِنَّ زَلْزَلَةَ السَّاعَةِ شَيْءٌ عَظِيمٌ
( 1 ) 人びとよ,あなたがたの主を畏れなさい。(審判の)時の震動は,全く一重大事である。
يَوْمَ تَرَوْنَهَا تَذْهَلُ كُلُّ مُرْضِعَةٍ عَمَّا أَرْضَعَتْ وَتَضَعُ كُلُّ ذَاتِ حَمْلٍ حَمْلَهَا وَتَرَى النَّاسَ سُكَارَىٰ وَمَا هُم بِسُكَارَىٰ وَلَٰكِنَّ عَذَابَ اللَّهِ شَدِيدٌ
( 2 ) その日あなたがたは見るだろう。凡ての哺乳する者は,哺乳することを忘れ,凡ての妊婦はその胎児を流し,また人びとは酔わないのに,酔いしれたように見えよう。思うに,アッラーの懲罰が厳しいからである。
وَمِنَ النَّاسِ مَن يُجَادِلُ فِي اللَّهِ بِغَيْرِ عِلْمٍ وَيَتَّبِعُ كُلَّ شَيْطَانٍ مَّرِيدٍ
( 3 ) だが人びとの中には,知識もなくアッラーに就いて批判する,反抗的な悪魔などに従う者もいる。
كُتِبَ عَلَيْهِ أَنَّهُ مَن تَوَلَّاهُ فَأَنَّهُ يُضِلُّهُ وَيَهْدِيهِ إِلَىٰ عَذَابِ السَّعِيرِ
( 4 ) かれ(悪魔)に就いては,こう定められる。「誰でもかれを友とする者があれば,かれはその者を迷わせて,炎の懲罰に導くのである。」
يَا أَيُّهَا النَّاسُ إِن كُنتُمْ فِي رَيْبٍ مِّنَ الْبَعْثِ فَإِنَّا خَلَقْنَاكُم مِّن تُرَابٍ ثُمَّ مِن نُّطْفَةٍ ثُمَّ مِنْ عَلَقَةٍ ثُمَّ مِن مُّضْغَةٍ مُّخَلَّقَةٍ وَغَيْرِ مُخَلَّقَةٍ لِّنُبَيِّنَ لَكُمْ ۚ وَنُقِرُّ فِي الْأَرْحَامِ مَا نَشَاءُ إِلَىٰ أَجَلٍ مُّسَمًّى ثُمَّ نُخْرِجُكُمْ طِفْلًا ثُمَّ لِتَبْلُغُوا أَشُدَّكُمْ ۖ وَمِنكُم مَّن يُتَوَفَّىٰ وَمِنكُم مَّن يُرَدُّ إِلَىٰ أَرْذَلِ الْعُمُرِ لِكَيْلَا يَعْلَمَ مِن بَعْدِ عِلْمٍ شَيْئًا ۚ وَتَرَى الْأَرْضَ هَامِدَةً فَإِذَا أَنزَلْنَا عَلَيْهَا الْمَاءَ اهْتَزَّتْ وَرَبَتْ وَأَنبَتَتْ مِن كُلِّ زَوْجٍ بَهِيجٍ
( 5 ) 人びとよ,あなたがたは復活に就いて疑うのか。われがあなたがたを創るさいには先ず土から始め,次いで精液の一滴,次いで血の固まりとし,更に形をなした。また形をなさない肉魂から(あなたがたを創った)。あなたがたに(わが偉力を)明示するためである。われは欲する者を,定めた時期まで胎内に置き,それから赤ん坊としてあなたがたを出生させ,それから成年に到達させる。あなたがたの中或る者は(若くして)死なせる者もあり,また或る者は何がしかを知った後,凡て忘れ去る程に弱まる老齢に返される者もある。またあなたは大地が枯れて荒れ果てるのを見よう。だがわれが一度それに雨を降らせると,(生気が)躍動し膨らんで,凡ての植物が雌雄で美しく萌え出る。
ذَٰلِكَ بِأَنَّ اللَّهَ هُوَ الْحَقُّ وَأَنَّهُ يُحْيِي الْمَوْتَىٰ وَأَنَّهُ عَلَىٰ كُلِّ شَيْءٍ قَدِيرٌ
( 6 ) これはアッラーこそ真理であり,死者に生を与え,凡てのものの上に全能であられるからである。
وَأَنَّ السَّاعَةَ آتِيَةٌ لَّا رَيْبَ فِيهَا وَأَنَّ اللَّهَ يَبْعَثُ مَن فِي الْقُبُورِ
( 7 ) 本当に,(審判の)時はやって来る。それに就いて疑いの余地はない。本当にアッラーは,墓の中の者を甦らされるのである。
وَمِنَ النَّاسِ مَن يُجَادِلُ فِي اللَّهِ بِغَيْرِ عِلْمٍ وَلَا هُدًى وَلَا كِتَابٍ مُّنِيرٍ
( 8 ) だが人びとの中には,アッラーに就いて知識もなく,導きもなく,また光明の啓典もなく,戯に批判し,
ثَانِيَ عِطْفِهِ لِيُضِلَّ عَن سَبِيلِ اللَّهِ ۖ لَهُ فِي الدُّنْيَا خِزْيٌ ۖ وَنُذِيقُهُ يَوْمَ الْقِيَامَةِ عَذَابَ الْحَرِيقِ
( 9 ) 倣限な態度をとって,人びとをアッラーの道から迷わせようとする者がある。かれらは現世において,屈辱をなめ,またわれは審判の日に炎の懲罰を味わせる。
ذَٰلِكَ بِمَا قَدَّمَتْ يَدَاكَ وَأَنَّ اللَّهَ لَيْسَ بِظَلَّامٍ لِّلْعَبِيدِ
( 10 ) (その時言われよう)。「これは,あなたの手がやったことの報いである。アッラーはそのしもべたちに対し,決して不正をなされない。」
وَمِنَ النَّاسِ مَن يَعْبُدُ اللَّهَ عَلَىٰ حَرْفٍ ۖ فَإِنْ أَصَابَهُ خَيْرٌ اطْمَأَنَّ بِهِ ۖ وَإِنْ أَصَابَتْهُ فِتْنَةٌ انقَلَبَ عَلَىٰ وَجْهِهِ خَسِرَ الدُّنْيَا وَالْآخِرَةَ ۚ ذَٰلِكَ هُوَ الْخُسْرَانُ الْمُبِينُ
( 11 ) また人びとの中に偏見をもって,アッラーに仕える者がある。かれらは幸運がくれば,それに満足している。だが試練がかれらに降りかかると,顔を背ける。かれらは現世と来世とを失うものである。これは明白な損失である。
يَدْعُو مِن دُونِ اللَّهِ مَا لَا يَضُرُّهُ وَمَا لَا يَنفَعُهُ ۚ ذَٰلِكَ هُوَ الضَّلَالُ الْبَعِيدُ
( 12 ) かれらはアッラーを外にして,自分に害もなくまた益もないものに祈る。これは遠く迷う者である。
يَدْعُو لَمَن ضَرُّهُ أَقْرَبُ مِن نَّفْعِهِ ۚ لَبِئْسَ الْمَوْلَىٰ وَلَبِئْسَ الْعَشِيرُ
( 13 ) かれらは自分を益するものよりも,害の方に近いものに向かって祈る。何と悪い保護者であり,悪い仲間であることよ。
إِنَّ اللَّهَ يُدْخِلُ الَّذِينَ آمَنُوا وَعَمِلُوا الصَّالِحَاتِ جَنَّاتٍ تَجْرِي مِن تَحْتِهَا الْأَنْهَارُ ۚ إِنَّ اللَّهَ يَفْعَلُ مَا يُرِيدُ
( 14 ) アッラーは,信仰して善い行いに動しむ者を,川が下を流れる楽園に入らせられる。本当にアッラーは御望みのことを行われる。
مَن كَانَ يَظُنُّ أَن لَّن يَنصُرَهُ اللَّهُ فِي الدُّنْيَا وَالْآخِرَةِ فَلْيَمْدُدْ بِسَبَبٍ إِلَى السَّمَاءِ ثُمَّ لْيَقْطَعْ فَلْيَنظُرْ هَلْ يُذْهِبَنَّ كَيْدُهُ مَا يَغِيظُ
( 15 ) アッラーは現世でも来世でも,かれ(使徒)を助けられないと考える者があれば,かれに天井に縄を張らせてみるがいい。それから(自らを地面から)切り離してみるがいい。(首を吊ること。)それでかれのその行為が,かれの怒りを取り除くことが出来るものか,よく眺めさせてみるがいい。
وَكَذَٰلِكَ أَنزَلْنَاهُ آيَاتٍ بَيِّنَاتٍ وَأَنَّ اللَّهَ يَهْدِي مَن يُرِيدُ
( 16 ) このように,われは明白な印(クルアーン)を下した。本当にアッラーは御望みの者を導かれる。
إِنَّ الَّذِينَ آمَنُوا وَالَّذِينَ هَادُوا وَالصَّابِئِينَ وَالنَّصَارَىٰ وَالْمَجُوسَ وَالَّذِينَ أَشْرَكُوا إِنَّ اللَّهَ يَفْصِلُ بَيْنَهُمْ يَوْمَ الْقِيَامَةِ ۚ إِنَّ اللَّهَ عَلَىٰ كُلِّ شَيْءٍ شَهِيدٌ
( 17 ) 本当に(クルアーンを)信じる者,ユダヤ教を奉じる者またサービア教徒,キリスト教徒,拝火教徒そして偶像信者たち,アッラーは審判の日に,かれらを裁決なされる。本当にアッラーは凡てのことの立証者であられる。
أَلَمْ تَرَ أَنَّ اللَّهَ يَسْجُدُ لَهُ مَن فِي السَّمَاوَاتِ وَمَن فِي الْأَرْضِ وَالشَّمْسُ وَالْقَمَرُ وَالنُّجُومُ وَالْجِبَالُ وَالشَّجَرُ وَالدَّوَابُّ وَكَثِيرٌ مِّنَ النَّاسِ ۖ وَكَثِيرٌ حَقَّ عَلَيْهِ الْعَذَابُ ۗ وَمَن يُهِنِ اللَّهُ فَمَا لَهُ مِن مُّكْرِمٍ ۚ إِنَّ اللَّهَ يَفْعَلُ مَا يَشَاءُ ۩
( 18 ) あなたは見ないのか,天にある凡てのものが,アッラーに,サジダするのを。また地にある凡てのものも,太陽も月も,群星も山々も,木々も獣類も,また人間の多くの者がサジダするのを見ないのか。だが多くは懲罰を受けるのが当然な者たちである。またアッラーが見下げられた者を,誰も尊敬することは出来ない。本当にアッラーは御望みのことを行われる。〔サジダ〕
هَٰذَانِ خَصْمَانِ اخْتَصَمُوا فِي رَبِّهِمْ ۖ فَالَّذِينَ كَفَرُوا قُطِّعَتْ لَهُمْ ثِيَابٌ مِّن نَّارٍ يُصَبُّ مِن فَوْقِ رُءُوسِهِمُ الْحَمِيمُ
( 19 ) これら両者は,かれらの主に就いて論争する敵手である。それで(主を)拒否する者のために仕立てられるのは,炎の衣装であろう。かれらに頭上から熱湯が注がれて,
يُصْهَرُ بِهِ مَا فِي بُطُونِهِمْ وَالْجُلُودُ
( 20 ) 腹の中の物も皮膚も,それで溶かされるであろう。
وَلَهُم مَّقَامِعُ مِنْ حَدِيدٍ
( 21 ) その上,かれらには鉄の鞭が加えられる。
كُلَّمَا أَرَادُوا أَن يَخْرُجُوا مِنْهَا مِنْ غَمٍّ أُعِيدُوا فِيهَا وَذُوقُوا عَذَابَ الْحَرِيقِ
( 22 ) 苦しさのため,そこから出ようとする度に,その中に押し戻され,「火炙りの刑を味わえ。」(と言われよう)。
إِنَّ اللَّهَ يُدْخِلُ الَّذِينَ آمَنُوا وَعَمِلُوا الصَّالِحَاتِ جَنَّاتٍ تَجْرِي مِن تَحْتِهَا الْأَنْهَارُ يُحَلَّوْنَ فِيهَا مِنْ أَسَاوِرَ مِن ذَهَبٍ وَلُؤْلُؤًا ۖ وَلِبَاسُهُمْ فِيهَا حَرِيرٌ
( 23 ) 本当にアッラーは,信仰して善行に励む(外の一団の)者を,川が下を流れる楽園に入らせられる。かれらはそこで,黄金の腕輪と真珠に飾られ,衣装はそこでは絹(ずくめ)であろう。
وَهُدُوا إِلَى الطَّيِّبِ مِنَ الْقَوْلِ وَهُدُوا إِلَىٰ صِرَاطِ الْحَمِيدِ
( 24 ) かれらは純正な言葉に導かれ,讃美すべき方の道に導かれる。
إِنَّ الَّذِينَ كَفَرُوا وَيَصُدُّونَ عَن سَبِيلِ اللَّهِ وَالْمَسْجِدِ الْحَرَامِ الَّذِي جَعَلْنَاهُ لِلنَّاسِ سَوَاءً الْعَاكِفُ فِيهِ وَالْبَادِ ۚ وَمَن يُرِدْ فِيهِ بِإِلْحَادٍ بِظُلْمٍ نُّذِقْهُ مِنْ عَذَابٍ أَلِيمٍ
( 25 ) 本当に信仰を拒否した者,(人びとを)アッラーの道から妨げる者,そこ(マッカ)の居住者であろうと,外来者であろうと凡て,われが人びとのために建立した聖なるマスジド(に入ること)を拒否する者,そしてその中で神聖を汚し不義を企む者には,われは痛ましい懲罰を味わせるであろう。
وَإِذْ بَوَّأْنَا لِإِبْرَاهِيمَ مَكَانَ الْبَيْتِ أَن لَّا تُشْرِكْ بِي شَيْئًا وَطَهِّرْ بَيْتِيَ لِلطَّائِفِينَ وَالْقَائِمِينَ وَالرُّكَّعِ السُّجُودِ
( 26 ) われがイブラーヒームのために,(聖なる)家の位置を定め(こう言った)時のことを思いなさい。「誰も,われと一緒に配してはならない。そしてタフーフ(回巡)する者のため,また(礼拝に)立ち〔キヤーム〕,立礼〔ルクーウ〕しサジダする者のために,われの家を清めよ。
وَأَذِّن فِي النَّاسِ بِالْحَجِّ يَأْتُوكَ رِجَالًا وَعَلَىٰ كُلِّ ضَامِرٍ يَأْتِينَ مِن كُلِّ فَجٍّ عَمِيقٍ
( 27 ) 人びとに,巡礼〔ハッジ〕するよう呼びかけよ。かれらは歩いてあなたの許に来る。あるいは,どれも痩せこけているラクダに乗って,遠い谷間の道をはるばる来る。
لِّيَشْهَدُوا مَنَافِعَ لَهُمْ وَيَذْكُرُوا اسْمَ اللَّهِ فِي أَيَّامٍ مَّعْلُومَاتٍ عَلَىٰ مَا رَزَقَهُم مِّن بَهِيمَةِ الْأَنْعَامِ ۖ فَكُلُوا مِنْهَا وَأَطْعِمُوا الْبَائِسَ الْفَقِيرَ
( 28 ) それは自らの(現世と来世の)御利益に参加し,また定められた日の間,かれがかれらに与えられた(犠牲の)家畜の上にアッラーの御名を唱え,それから『あなたがたはそれを食べ,また困窮している者にも食べさせなさい。』
ثُمَّ لْيَقْضُوا تَفَثَهُمْ وَلْيُوفُوا نُذُورَهُمْ وَلْيَطَّوَّفُوا بِالْبَيْتِ الْعَتِيقِ
( 29 ) それからかれらの必要な儀式を終え,誓いを果し,そして古来の家(カアバ)を,タワーフしなさい。」
ذَٰلِكَ وَمَن يُعَظِّمْ حُرُمَاتِ اللَّهِ فَهُوَ خَيْرٌ لَّهُ عِندَ رَبِّهِ ۗ وَأُحِلَّتْ لَكُمُ الْأَنْعَامُ إِلَّا مَا يُتْلَىٰ عَلَيْكُمْ ۖ فَاجْتَنِبُوا الرِّجْسَ مِنَ الْأَوْثَانِ وَاجْتَنِبُوا قَوْلَ الزُّورِ
( 30 ) 以上(が巡礼の定め)である。アッラーの神聖(な儀式)を順守する者は,主の御許では最も善い者である。それから家畜は,あなたがたに読み聞かされたものを除き,(巡礼中の食料として)合法である。それで偶像の汚れから離れ,虚偽の言葉を避けなさい。
حُنَفَاءَ لِلَّهِ غَيْرَ مُشْرِكِينَ بِهِ ۚ وَمَن يُشْرِكْ بِاللَّهِ فَكَأَنَّمَا خَرَّ مِنَ السَّمَاءِ فَتَخْطَفُهُ الطَّيْرُ أَوْ تَهْوِي بِهِ الرِّيحُ فِي مَكَانٍ سَحِيقٍ
( 31 ) アッラーに純正に服従,帰依し,神々をかれに配してはならない。アッラーに神々を配する者は,丁度天から落ちて鳥に攫われた者のようである。または風が,かれを遠い所に吹き攫った者のようである。
ذَٰلِكَ وَمَن يُعَظِّمْ شَعَائِرَ اللَّهِ فَإِنَّهَا مِن تَقْوَى الْقُلُوبِ
( 32 ) 以上(が定め)である。アッラーの儀式を尊重する態度は,本当に心の敬虔さから出てくるもの。
لَكُمْ فِيهَا مَنَافِعُ إِلَىٰ أَجَلٍ مُّسَمًّى ثُمَّ مَحِلُّهَا إِلَى الْبَيْتِ الْعَتِيقِ
( 33 ) それら(の家畜)は,定めの期限まで,あなたがたに役立てたうえ古来の家(カアバ)の近くで犠牲として捧げられるのだから。
وَلِكُلِّ أُمَّةٍ جَعَلْنَا مَنسَكًا لِّيَذْكُرُوا اسْمَ اللَّهِ عَلَىٰ مَا رَزَقَهُم مِّن بَهِيمَةِ الْأَنْعَامِ ۗ فَإِلَٰهُكُمْ إِلَٰهٌ وَاحِدٌ فَلَهُ أَسْلِمُوا ۗ وَبَشِّرِ الْمُخْبِتِينَ
( 34 ) われは凡てウンマの(供儀の)儀式を定めた。かれが授けられる4つ足の家畜の上に,アッラーの御名を唱えなさい。本当にあなたがたの神は,唯一の神であられる。だからかれに服従,帰依しなさい。あなたは,謙虚な者たちに吉報を伝えなさい。
الَّذِينَ إِذَا ذُكِرَ اللَّهُ وَجِلَتْ قُلُوبُهُمْ وَالصَّابِرِينَ عَلَىٰ مَا أَصَابَهُمْ وَالْمُقِيمِي الصَّلَاةِ وَمِمَّا رَزَقْنَاهُمْ يُنفِقُونَ
( 35 ) これらの者は,アッラーの御名が唱えられる時,心は畏怖に満ち,遭遇することによく耐え忍び,礼拝の務めを守り,またわれが授けたものを施す者たちである。
وَالْبُدْنَ جَعَلْنَاهَا لَكُم مِّن شَعَائِرِ اللَّهِ لَكُمْ فِيهَا خَيْرٌ ۖ فَاذْكُرُوا اسْمَ اللَّهِ عَلَيْهَا صَوَافَّ ۖ فَإِذَا وَجَبَتْ جُنُوبُهَا فَكُلُوا مِنْهَا وَأَطْعِمُوا الْقَانِعَ وَالْمُعْتَرَّ ۚ كَذَٰلِكَ سَخَّرْنَاهَا لَكُمْ لَعَلَّكُمْ تَشْكُرُونَ
( 36 ) また(犠牲の)ラクダ(や牛)を,われはあなたがたのためアッラーの儀式用とした。それらにはあなたがたへの(多くの)利益がある。(犠牲に供えるに当り)並べて,それらの上にアッラーの御名を唱えなさい。そしてそれらが横ざまに倒れ(動かなくなっ)たならば,あなたがたはそれを食べ,また口に出して請わない者,物請いする者たちに食べさせなさい。このようにそれらをあなたがた(の用)に供させるのもあなたがたに感謝の念を起させるためである。
لَن يَنَالَ اللَّهَ لُحُومُهَا وَلَا دِمَاؤُهَا وَلَٰكِن يَنَالُهُ التَّقْوَىٰ مِنكُمْ ۚ كَذَٰلِكَ سَخَّرَهَا لَكُمْ لِتُكَبِّرُوا اللَّهَ عَلَىٰ مَا هَدَاكُمْ ۗ وَبَشِّرِ الْمُحْسِنِينَ
( 37 ) それらの肉も血も,決してアッラーに達する訳ではない。かれに届くのはあなたがたの篤信〔タクフー〕である。このようにかれは,それらをあなたがた(の用)に供させるが,これはあなたがたへのかれの導きに対し,アッラーを讃えさせるためである。善い行いの者たちに吉報を伝えなさい。
إِنَّ اللَّهَ يُدَافِعُ عَنِ الَّذِينَ آمَنُوا ۗ إِنَّ اللَّهَ لَا يُحِبُّ كُلَّ خَوَّانٍ كَفُورٍ
( 38 ) 本当にアッラーは,信仰する者を守護なされる。アッラーは,裏切り者,恩を忘れる者を御好みになられない。
أُذِنَ لِلَّذِينَ يُقَاتَلُونَ بِأَنَّهُمْ ظُلِمُوا ۚ وَإِنَّ اللَّهَ عَلَىٰ نَصْرِهِمْ لَقَدِيرٌ
( 39 ) 戦いをし向ける者に対し(戦闘を)許される。それはかれらが悪を行うためである。アッラーは,かれら(信者)を力強く援助なされる。
الَّذِينَ أُخْرِجُوا مِن دِيَارِهِم بِغَيْرِ حَقٍّ إِلَّا أَن يَقُولُوا رَبُّنَا اللَّهُ ۗ وَلَوْلَا دَفْعُ اللَّهِ النَّاسَ بَعْضَهُم بِبَعْضٍ لَّهُدِّمَتْ صَوَامِعُ وَبِيَعٌ وَصَلَوَاتٌ وَمَسَاجِدُ يُذْكَرُ فِيهَا اسْمُ اللَّهِ كَثِيرًا ۗ وَلَيَنصُرَنَّ اللَّهُ مَن يَنصُرُهُ ۗ إِنَّ اللَّهَ لَقَوِيٌّ عَزِيزٌ
( 40 ) (かれらは)只「わたしたちの主はアッラーです。」と言っただけで正当な理由もなく,その家から追われた者たちである。アッラーがもし,或る人びとを外の者により抑制されることがなかったならば,修道院も,キリスト教会も,ユダヤ教堂も,またアッラーの御名が常に唱念されているマスジド(イスラームの礼拝堂)も,きっと打ち壊されたであろう。アッラーは,かれに協力する者を助けられる。本当にアッラーは,強大で偉力ならびなき方であられる。
الَّذِينَ إِن مَّكَّنَّاهُمْ فِي الْأَرْضِ أَقَامُوا الصَّلَاةَ وَآتَوُا الزَّكَاةَ وَأَمَرُوا بِالْمَعْرُوفِ وَنَهَوْا عَنِ الْمُنكَرِ ۗ وَلِلَّهِ عَاقِبَةُ الْأُمُورِ
( 41 ) (かれに協力する者とは)もしわれの取り計いで地上に(支配権を)確立すると礼拝の務めを守り,定めの喜捨をなし,(人びとに)正義を命じ,邪悪を禁ずる者である。本当に凡ての事の結末は,アッラーに属する。
وَإِن يُكَذِّبُوكَ فَقَدْ كَذَّبَتْ قَبْلَهُمْ قَوْمُ نُوحٍ وَعَادٌ وَثَمُودُ
( 42 ) 仮令かれらが,あなたを虚言の徒であるとしても,かれら以前にも,ヌーフの民も,アードもサムードも(その預言者を)信じなかった。
وَقَوْمُ إِبْرَاهِيمَ وَقَوْمُ لُوطٍ
( 43 ) またイブラーヒームの民も,ルートの民も,
وَأَصْحَابُ مَدْيَنَ ۖ وَكُذِّبَ مُوسَىٰ فَأَمْلَيْتُ لِلْكَافِرِينَ ثُمَّ أَخَذْتُهُمْ ۖ فَكَيْفَ كَانَ نَكِيرِ
( 44 ) マドヤンの住民も(信じなかった)。またムーサーも拒否された。それでもわれは不信者に猶予を与え,結局かれらに懲罰を与えた。われの拒否はどんなものであったのか。
فَكَأَيِّن مِّن قَرْيَةٍ أَهْلَكْنَاهَا وَهِيَ ظَالِمَةٌ فَهِيَ خَاوِيَةٌ عَلَىٰ عُرُوشِهَا وَبِئْرٍ مُّعَطَّلَةٍ وَقَصْرٍ مَّشِيدٍ
( 45 ) われはをかれらが悪を行っている間に,如何に多くの町を滅ぼしたことであろうか。それらは,屋根を下にして倒れ潰れた。また(如何に多くの)井戸や堅固な城が見捨てられたことであろうか。
أَفَلَمْ يَسِيرُوا فِي الْأَرْضِ فَتَكُونَ لَهُمْ قُلُوبٌ يَعْقِلُونَ بِهَا أَوْ آذَانٌ يَسْمَعُونَ بِهَا ۖ فَإِنَّهَا لَا تَعْمَى الْأَبْصَارُ وَلَٰكِن تَعْمَى الْقُلُوبُ الَّتِي فِي الصُّدُورِ
( 46 ) かれらは心に梧りが開けるよう,またその耳が聞くように,地上を旅しなかった。本当に盲人となったのは,かれらの視覚ではなく,寧ろ胸の中の心なのである。
وَيَسْتَعْجِلُونَكَ بِالْعَذَابِ وَلَن يُخْلِفَ اللَّهُ وَعْدَهُ ۚ وَإِنَّ يَوْمًا عِندَ رَبِّكَ كَأَلْفِ سَنَةٍ مِّمَّا تَعُدُّونَ
( 47 ) かれらはあなたに,すばやい懲罰を求める。だがアッラーは約束に背かれない。本当に主の御許における一日は,あなたがたの計算する千年に当る。
وَكَأَيِّن مِّن قَرْيَةٍ أَمْلَيْتُ لَهَا وَهِيَ ظَالِمَةٌ ثُمَّ أَخَذْتُهَا وَإِلَيَّ الْمَصِيرُ
( 48 ) われは,如何に多くの悪を行う都市を猶予し,それからこれらを処罰したことであろうか。帰り所はわれの許にあるのである。
قُلْ يَا أَيُّهَا النَّاسُ إِنَّمَا أَنَا لَكُمْ نَذِيرٌ مُّبِينٌ
( 49 ) 言ってやるがいい。「人びとよわたしは,あなたがたにはっきり警告する(ため遣わされた)者である。」
فَالَّذِينَ آمَنُوا وَعَمِلُوا الصَّالِحَاتِ لَهُم مَّغْفِرَةٌ وَرِزْقٌ كَرِيمٌ
( 50 ) 信仰して善行に勤しむ者は,御赦しと栄誉ある糧を与えられる。
وَالَّذِينَ سَعَوْا فِي آيَاتِنَا مُعَاجِزِينَ أُولَٰئِكَ أَصْحَابُ الْجَحِيمِ
( 51 ) だがわが印を虚しくするように努める者は業火の仲間である。
وَمَا أَرْسَلْنَا مِن قَبْلِكَ مِن رَّسُولٍ وَلَا نَبِيٍّ إِلَّا إِذَا تَمَنَّىٰ أَلْقَى الشَّيْطَانُ فِي أُمْنِيَّتِهِ فَيَنسَخُ اللَّهُ مَا يُلْقِي الشَّيْطَانُ ثُمَّ يُحْكِمُ اللَّهُ آيَاتِهِ ۗ وَاللَّهُ عَلِيمٌ حَكِيمٌ
( 52 ) あなた以前にわれが遣わした使徒や預言者でも,何か望みをもつと,悪魔がその欲望を唆したものであった。だがアッラーは,悪魔の誘惑を無にされ,御自分の印を堅固になされた。本当にアッラーは全知にして英明であられる。
لِّيَجْعَلَ مَا يُلْقِي الشَّيْطَانُ فِتْنَةً لِّلَّذِينَ فِي قُلُوبِهِم مَّرَضٌ وَالْقَاسِيَةِ قُلُوبُهُمْ ۗ وَإِنَّ الظَّالِمِينَ لَفِي شِقَاقٍ بَعِيدٍ
( 53 ) かれは,悪魔の誘惑で,心に病のある者,心の頑固な者を試みなされる。本当に悪を行う者たちは,(真理から)遠くかけ離れる。
وَلِيَعْلَمَ الَّذِينَ أُوتُوا الْعِلْمَ أَنَّهُ الْحَقُّ مِن رَّبِّكَ فَيُؤْمِنُوا بِهِ فَتُخْبِتَ لَهُ قُلُوبُهُمْ ۗ وَإِنَّ اللَّهَ لَهَادِ الَّذِينَ آمَنُوا إِلَىٰ صِرَاطٍ مُّسْتَقِيمٍ
( 54 ) また知識を与えられている者たちは,この(クルアーン)があなたの主からの真理であることを知り,心を謙虚にしてそれを信じる。本当にアッラーは,信仰する者たちを正しい道に導かれる方である。
وَلَا يَزَالُ الَّذِينَ كَفَرُوا فِي مِرْيَةٍ مِّنْهُ حَتَّىٰ تَأْتِيَهُمُ السَّاعَةُ بَغْتَةً أَوْ يَأْتِيَهُمْ عَذَابُ يَوْمٍ عَقِيمٍ
( 55 ) 信仰のない者はそれに就いて疑いを抱き続けよう。(審判の)時が,突然かれらに襲いかかるか,災厄の日の懲罰が来るまでは。
الْمُلْكُ يَوْمَئِذٍ لِّلَّهِ يَحْكُمُ بَيْنَهُمْ ۚ فَالَّذِينَ آمَنُوا وَعَمِلُوا الصَّالِحَاتِ فِي جَنَّاتِ النَّعِيمِ
( 56 ) その日,大権はアッラーの有である。かれは,かれらの間を裁かれる。それで,信仰して善い行いをした者は,歓喜の楽園に入る。
وَالَّذِينَ كَفَرُوا وَكَذَّبُوا بِآيَاتِنَا فَأُولَٰئِكَ لَهُمْ عَذَابٌ مُّهِينٌ
( 57 ) 背信して,われの印を虚偽であるとした者には恥ずべき懲罰がある。
وَالَّذِينَ هَاجَرُوا فِي سَبِيلِ اللَّهِ ثُمَّ قُتِلُوا أَوْ مَاتُوا لَيَرْزُقَنَّهُمُ اللَّهُ رِزْقًا حَسَنًا ۚ وَإِنَّ اللَّهَ لَهُوَ خَيْرُ الرَّازِقِينَ
( 58 ) アッラーの道のために移住し,その後(戦いで)殺され,または死んだ者には,アッラーは必ず善美な糧を与えるであろう。本当にアッラーこそは,最も優れた給養を与える方であられる。
لَيُدْخِلَنَّهُم مُّدْخَلًا يَرْضَوْنَهُ ۗ وَإِنَّ اللَّهَ لَعَلِيمٌ حَلِيمٌ
( 59 ) かれは,必ずかれらが喜ぶ所に入らせられる。本当にアッラーは全知にして聡明な御方である。
ذَٰلِكَ وَمَنْ عَاقَبَ بِمِثْلِ مَا عُوقِبَ بِهِ ثُمَّ بُغِيَ عَلَيْهِ لَيَنصُرَنَّهُ اللَّهُ ۗ إِنَّ اللَّهَ لَعَفُوٌّ غَفُورٌ
( 60 ) それは(こうである)。誰でも自分が被ったものと同じ報復をしたのに,また不当な仕打ちをされるならば,アッラーは必ずこの者を助けなされる。本当にアッラーは寛容にしてよく赦される御方である。
ذَٰلِكَ بِأَنَّ اللَّهَ يُولِجُ اللَّيْلَ فِي النَّهَارِ وَيُولِجُ النَّهَارَ فِي اللَّيْلِ وَأَنَّ اللَّهَ سَمِيعٌ بَصِيرٌ
( 61 ) それは,アッラーが夜を昼の中に割り込ませ,また昼を夜の中に割り込ませるためである。本当にアッラーは全聴にして全視であられる。
ذَٰلِكَ بِأَنَّ اللَّهَ هُوَ الْحَقُّ وَأَنَّ مَا يَدْعُونَ مِن دُونِهِ هُوَ الْبَاطِلُ وَأَنَّ اللَّهَ هُوَ الْعَلِيُّ الْكَبِيرُ
( 62 ) これも,アッラーこそ真実であり,かれらがかれ以外に祈るものが偽りの(神の)ためである。本当にアッラーは至高にして至大であられる。
أَلَمْ تَرَ أَنَّ اللَّهَ أَنزَلَ مِنَ السَّمَاءِ مَاءً فَتُصْبِحُ الْأَرْضُ مُخْضَرَّةً ۗ إِنَّ اللَّهَ لَطِيفٌ خَبِيرٌ
( 63 ) アッラーが天から水(雨)を降らせられれば,大地が緑になるのをあなたは見ないのか。本当にアッラーは親切にして知悉される御方である。
لَّهُ مَا فِي السَّمَاوَاتِ وَمَا فِي الْأَرْضِ ۗ وَإِنَّ اللَّهَ لَهُوَ الْغَنِيُّ الْحَمِيدُ
( 64 ) 天にあり地にある凡てのものは,かれの有である。アッラー,本当にかれは,満ち足られる御方,讃美されなべき御方である。
أَلَمْ تَرَ أَنَّ اللَّهَ سَخَّرَ لَكُم مَّا فِي الْأَرْضِ وَالْفُلْكَ تَجْرِي فِي الْبَحْرِ بِأَمْرِهِ وَيُمْسِكُ السَّمَاءَ أَن تَقَعَ عَلَى الْأَرْضِ إِلَّا بِإِذْنِهِ ۗ إِنَّ اللَّهَ بِالنَّاسِ لَرَءُوفٌ رَّحِيمٌ
( 65 ) あなたは見ないのか。アッラーは地上の凡てのものをあなたがたに従わせ,かれの命令によって,船を海上に走らせられる。また天をかれの御許しなく地上に落ちないよう支えられる。本当にアッラーは人間に,優しく慈悲を垂れられる御方である。
وَهُوَ الَّذِي أَحْيَاكُمْ ثُمَّ يُمِيتُكُمْ ثُمَّ يُحْيِيكُمْ ۗ إِنَّ الْإِنسَانَ لَكَفُورٌ
( 66 ) かれこそはあなたがたに生を授け,間もなく死を与え,それからまた甦らせられる方である。本当に人間は恩を忘れる。
لِّكُلِّ أُمَّةٍ جَعَلْنَا مَنسَكًا هُمْ نَاسِكُوهُ ۖ فَلَا يُنَازِعُنَّكَ فِي الْأَمْرِ ۚ وَادْعُ إِلَىٰ رَبِّكَ ۖ إِنَّكَ لَعَلَىٰ هُدًى مُّسْتَقِيمٍ
( 67 ) われは凡てのウンマに守られるべき儀式を定めた。それでこれに関し,かれらにあなたと論争させてはならない。あなたの主に(かれらを)招きなさい。本当にあなたは,正しい導きの上にいる。
وَإِن جَادَلُوكَ فَقُلِ اللَّهُ أَعْلَمُ بِمَا تَعْمَلُونَ
( 68 ) かれらがもしあなたがたと論争するならば,言ってやるがいい。「アッラーは,あなたがたの行うことを最もよく知っておられる。
اللَّهُ يَحْكُمُ بَيْنَكُمْ يَوْمَ الْقِيَامَةِ فِيمَا كُنتُمْ فِيهِ تَخْتَلِفُونَ
( 69 ) アッラーは審判の日に,あなたがたがそれに就いて相違したことに関し,あなたがたを裁かれる。」
أَلَمْ تَعْلَمْ أَنَّ اللَّهَ يَعْلَمُ مَا فِي السَّمَاءِ وَالْأَرْضِ ۗ إِنَّ ذَٰلِكَ فِي كِتَابٍ ۚ إِنَّ ذَٰلِكَ عَلَى اللَّهِ يَسِيرٌ
( 70 ) あなたはアッラーが,天にあり地にある一切を知っておられることを知らないのか。それは凡て記録に載せてある。それは,アッラーにおいては容易なことである。
وَيَعْبُدُونَ مِن دُونِ اللَّهِ مَا لَمْ يُنَزِّلْ بِهِ سُلْطَانًا وَمَا لَيْسَ لَهُم بِهِ عِلْمٌ ۗ وَمَا لِلظَّالِمِينَ مِن نَّصِيرٍ
( 71 ) かれらはアッラーを外にして,何の権威も授かっていないもの,またそれに就いて何の知識もないものを崇拝している。悪を行う者には援助者もない。
وَإِذَا تُتْلَىٰ عَلَيْهِمْ آيَاتُنَا بَيِّنَاتٍ تَعْرِفُ فِي وُجُوهِ الَّذِينَ كَفَرُوا الْمُنكَرَ ۖ يَكَادُونَ يَسْطُونَ بِالَّذِينَ يَتْلُونَ عَلَيْهِمْ آيَاتِنَا ۗ قُلْ أَفَأُنَبِّئُكُم بِشَرٍّ مِّن ذَٰلِكُمُ ۗ النَّارُ وَعَدَهَا اللَّهُ الَّذِينَ كَفَرُوا ۖ وَبِئْسَ الْمَصِيرُ
( 72 ) われの明瞭な印が読誦される時,あなたは信仰しない者たちの顔に,拒絶の色が浮かぶのを認めるであろう。かれらにわが印を読誦する者に向かって,攻撃を加えようとさえする。言ってやるがいい。「わたしはそれよりも更に悪いものを,あなたがたに告げようか。それは火獄である。アッラーは信仰しない者たちに,それを約束なされる。何と悪い住居であることよ。」
يَا أَيُّهَا النَّاسُ ضُرِبَ مَثَلٌ فَاسْتَمِعُوا لَهُ ۚ إِنَّ الَّذِينَ تَدْعُونَ مِن دُونِ اللَّهِ لَن يَخْلُقُوا ذُبَابًا وَلَوِ اجْتَمَعُوا لَهُ ۖ وَإِن يَسْلُبْهُمُ الذُّبَابُ شَيْئًا لَّا يَسْتَنقِذُوهُ مِنْهُ ۚ ضَعُفَ الطَّالِبُ وَالْمَطْلُوبُ
( 73 ) 人びとよ,一つの比(輪?)を説くから,それを謹んで聞きなさい。本当にあなたがたがアッラーの外に祈るものは,仮令かれらが束になっても,一匹の蝿(さえ)も創れない。また蝿がかれらから何か奪い去っても,それを取り戻すことも出来ない。祈る者も,祈られる者も,全く力がないのである。
مَا قَدَرُوا اللَّهَ حَقَّ قَدْرِهِ ۗ إِنَّ اللَّهَ لَقَوِيٌّ عَزِيزٌ
( 74 ) かれらは,アッラーの真価の程を評価していない。本当にアッラーは強大にして偉力ならびなき御方である。
اللَّهُ يَصْطَفِي مِنَ الْمَلَائِكَةِ رُسُلًا وَمِنَ النَّاسِ ۚ إِنَّ اللَّهَ سَمِيعٌ بَصِيرٌ
( 75 ) アッラーは,天使と人間の中から,使徒を選ばれる。本当にアッラーは全聴にして全視であられる。
يَعْلَمُ مَا بَيْنَ أَيْدِيهِمْ وَمَا خَلْفَهُمْ ۗ وَإِلَى اللَّهِ تُرْجَعُ الْأُمُورُ
( 76 ) かれは,かれらの前にあるものも,かれらの後ろに有るものをも知っておられる。アッラーの御許に(凡ての)事物は帰されるのである。
يَا أَيُّهَا الَّذِينَ آمَنُوا ارْكَعُوا وَاسْجُدُوا وَاعْبُدُوا رَبَّكُمْ وَافْعَلُوا الْخَيْرَ لَعَلَّكُمْ تُفْلِحُونَ ۩
( 77 ) あなたがた信仰する者よ。立礼〔ルクーウ〕しサジダして,あなたがたの主に仕えなさい。そして善行に動しめ。必ずあなたがたは成功するであろう。〔サジダ〕
وَجَاهِدُوا فِي اللَّهِ حَقَّ جِهَادِهِ ۚ هُوَ اجْتَبَاكُمْ وَمَا جَعَلَ عَلَيْكُمْ فِي الدِّينِ مِنْ حَرَجٍ ۚ مِّلَّةَ أَبِيكُمْ إِبْرَاهِيمَ ۚ هُوَ سَمَّاكُمُ الْمُسْلِمِينَ مِن قَبْلُ وَفِي هَٰذَا لِيَكُونَ الرَّسُولُ شَهِيدًا عَلَيْكُمْ وَتَكُونُوا شُهَدَاءَ عَلَى النَّاسِ ۚ فَأَقِيمُوا الصَّلَاةَ وَآتُوا الزَّكَاةَ وَاعْتَصِمُوا بِاللَّهِ هُوَ مَوْلَاكُمْ ۖ فَنِعْمَ الْمَوْلَىٰ وَنِعْمَ النَّصِيرُ
( 78 ) アッラーの(道の)ために,限りを尽くして奮闘努力しなさい。かれは,あなたがたを選ばれる。この教えは,あなたがたに苦業を押しつけない。これはあなたがたの祖先,イブラーヒームの教義である。かれは以前も,またこの(クルアーン)においても,あなたがたをムスリムと名付けられた。使徒はあなたがたのための立証者であり,またあなたがたは人びとのための立証者である。だから礼拝の務めを守り,定めの喜捨を行い,確りとアッラーに縋りなさい。かれはあなたがたの守護者である。何と優れた守護者,何と優れた援助者であることよ。